犬・猫の健康辞典

犬の体の働きreport

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犬は優れた身体能力をもっています。
聴力 視力 嗅覚 味覚 反射神経 肉球 骨 歯など
各機能の役割について記載しています。

犬の体の各部位の働きとその役割について

聴力 ・犬の音の聞こえ方や耳の働き
犬/聴力

人間の聞き取れる音の範囲が20〜2万Hzに対し、犬は40〜6万5千Hzといわれ、
人間には聞こえないような超音波(約3万Hz)も聞き取る事ができます。
犬笛はこの優れた聴力を利用したものです。耳を動かす筋肉も人間の2倍以上あり、
音の聞こえてくる方向を感知する能力も発達しています。しかし、音の来る方向を
聞き取る能力は、馬や牛が20〜30度あるのに対し、犬は8度と言われます。
たまに首をかしげる仕草を見せるのは、左右の耳の位置を変えることで正確に
音の来る方向を確かめようとしているのです。
また人間の発する言葉は母音(a/i/u/e/o)と子音(k/s/t/n/h)とからなっています。
犬は人間の発声から言葉を聞き分け、飼い主の識別をすると考えられます。
犬は母音を聞き分けることはできますが、子音を聞き分けることは難しい様です
「たんぼ」という言葉も「さんぽ」という言葉も同じように「あんお」と聞こえますので、
「たんぼ」という言葉を会話の中から聞き取って喜ぶ犬がいるかもしれません。
まして「いけないでしょ〜そんなことしちゃ!」という言葉を聞き取ることはできず
「あええおーおんあおおいあ」としか聞こえていない可能性のほうが大きいのです。
だからしつけるときは短い音節で、飼い主の感情がわかるようにはっきりと「ダメ!」や
「ノー!」と犬が聞き取りやすく、なおかつ犬にも分かりやすいように叱りつけることが必要なのです。

視力・犬の目の見え方や目の働き
犬/視力

犬の目は網膜に錐状体がほとんどないため、色の識別能力は2色に限られています。
赤や緑を識別することができません。目で見るものは色も輪郭もぼんやりしています。
70cmより近いものには焦点を合わせることができません。人間で言うなら近視ですが、
動いているものを見る能力は発達しています。無意識に働く神経によって、人よりも早く
動くものを感じる事が出来るからです。本来の性質として夜行性であったために、
薄暗いところでもよく見えます。


嗅覚・犬の鼻の臭いをかぎわける能力や鼻の働き
犬/嗅覚

犬のもつ感覚の中で最も重要な役割を果たし、人間の数千〜億倍の能力があります。
犬は空気中を漂う匂い濃度が100万分の1でも嗅ぎ取ることができるという意味です。
人間が1m離れて嗅ぎ取れる臭いを、犬が100メートル離れて嗅ぎ取ることができるという
意味ではありません。また、人間が嗅ぎ取る臭いの数千倍強烈に匂いを感じるわけでもありません。
あくまでも空気中を漂う匂い濃度が薄くなっても嗅ぎ取ることができるという意味です。
これを生かして警察犬などが活躍しているのです。しかし、犬にも嗅ぎ分ける
匂いによって得意・不得意があります。一般的に犬にとってはどうでもいい臭い(花や
自然界にない化学物質)に対しては鈍感で、動物の発する匂いには敏感といわれます。
犬の鼻がいつも湿っているのは、空気中の匂い物質が溶けて吸着しやすくするためです。
犬の社会生活はこの臭覚で成り立っています。挨拶としてお互いの臭いを嗅いだだけで
相手の情報を知ることができます。


味覚・犬の味覚 味の判断など
犬/味覚

味を感じる味蕾(みらい)の数は約2千個で人間の1/5程度しかないと言われています。
犬の舌は全く味を感じないわけではありません。甘い、酢っぱい、塩辛い、苦いといった
味は感じることができますが、中でも甘みを感じる率が高く、苦味を感じる率は低い様です。
犬の舌の粘膜細胞には、糖を感知する味覚細胞(味蕾)がよく発達し、その結果、
人と同じく甘党で、甘みのあるパンや焼きイモなどを好みます。とくに犬は、果物の糖分で
ある果糖や、乳にふくまれる乳糖に強く反応するようです。
犬は、匂い=食感=味=見た目の順で食餌を吟味しているといわれます。

反射神経 ・犬の反射神経
犬/反射神経

聴覚、臭覚、視力などのを生かすのは反射神経です。犬の行動は全て先行的な反射と
後天的な反射の組み合わせで決定されています。後天的な反射とは、学習する事によって
得られた反射です。犬が日常の生活の中で繰り返し行ううちに身につけていくものです。
この後天的な反射を利用してしつけのトレーニングができます。


肉球・犬の肉球の働きと役目
犬/肉球

犬の肉球は皮膚の角質層が厚くなったものです。
人間で言えば手の「まめ」や硬くなったかかとの様なものです。外出し散歩に行く犬と、
室内でほとんど過ごしあまり外を歩かない犬とでは肉球の硬さや触った感じも違います。
室内犬は肉球も柔らかくスベスベしていますが、外出犬の肉球は硬く、ザラザラした
感じがあります。肉球の中にはコラーゲン線維、弾性繊維、脂肪などが入っており
衝撃吸収材としての役割を果たしています。肉球の表面は丈夫にできていますが、
夏の焼け付いたアスファルトに立つとやけどをすることもありますし、草むらなどで
走り回ると思わぬ切り傷を負うこともあります。
しかし再生能力がその他の皮膚組織よりも劣っていますので、小さな傷でも大事を
取って獣医さんに診てもらったほうが良いでしょう。
肉球は犬の体の中で唯一汗を出すことのできる部位です。犬が自分のおしっこした場所で
しきりに土をかきむしる行動を見せることがありますが、これは肉球から出る汗を
土につけることで自分のテリトリーを主張しているものと考えられます。肉球の色は
ピンクから黒まで様々ですが、年齢を重ねる内に段々と黒く硬くなっていくようです。

骨・犬の骨の仕組みや働き
犬/骨

犬の骨は、大型犬も小型犬も頚椎は7個、胸椎と肋骨が13個、腰椎が7個、
仙椎が3個、尾椎は11〜23個です。犬の骨は、大きく分けて2つの役割があり、
体を支える事と、内臓を保護する事です。犬はかかとをつけずに指先だけを地面に
つけて歩きます。これは、疲れが少なく速く走るのに適した骨の作りです。人間の掌に
あたる部分は、長い1本の骨になっていて、胸部が大きく、骨盤が小さい事が
犬が速く走る事に役立っています。

歯・犬の歯の仕組み
犬/歯

上顎に20本。下顎に22本、合わせて42本です。生まれたばかりの子犬はまだ
歯は生えていませんが、離乳する頃に乳歯が生えてきます。乳歯は臼歯を除いて
生後約2〜5ヶ月かけて永久歯に生え変わります。歯の中で最も発達しているのが犬歯で、
一般的には牙と呼ばれる長くて鋭い歯になります。
歯の衰えは早く、1年も経つと下顎の門歯は、すり減り始めます。


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