犬・猫の健康辞典

猫の体の働きreport

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猫は優れた身体能力をもっています。
聴力 視力 嗅覚 味覚 尻尾 肉球
骨 歯 舌 耳 鼻 皮膚 感覚毛(ヒゲ) 被毛など
各機能の役割について記載しています。

猫の体の各部位の働きとその役割について

聴力・猫の音の聞こえ方や耳の働き
猫/聴力

猫の耳の中には、多い筋肉がついているので180度の方向転換ができる。
そのため音の出る方向を確実にキャッチしてかすかな音も逃さない。
耳の中の構造は精巧にできていて65kHz、時にはそれ以上の音まで聞き取る事ができる。
人間の聴力の限界よりも1オクターブ半も高い。しかし、低い音を聞き分ける能力は
人間と変わらず30Hzまで。猫が缶詰を切るような特定の音がわかるのは猫の学習の結果。
飼い主の呼ぶ声や足音が条件反射となってそれぞれの学習反応を引き起こす為。

視力・猫の目の見え方や目の働き
猫/視力

猫の目が、大きくなったり細くなったりと大きさが変わるのは、猫の瞳孔がかなり高度に出来ているから。
昼間の強い光の時は、目の中にあまり光を入れなくても良く見えるので瞳孔は細くなります。
逆に暗い所では光を十分に目の中に入れないと見えないので目を大きくあけます。
瞳孔は最大約12oまで広がります。猫が暗闇でも物が見えるのは、網膜の裏側にベタベタという
反射層があって目に入った光を効率よく網膜に吸収させ、その光を全て反射する事ができるため。
猫の網膜は人間よりずっと敏感に出来ていて、人間の見た目より5倍も明るく見えます。
しかし、暗い光の中の物は、ぼやけて細かい所や、小さいものはかすんでしまいます。
まったくの暗闇ではさすがの猫も見えていない。
視力は人間の10分の1と劣りますが、獲物の動きを感知してどこにいるのかわかる。

嗅覚・猫の鼻の臭いをかぎわける能力や鼻の働き
猫/嗅覚

猫は臭いにとても敏感。臭いは鼻だけでなく口と舌でも嗅ぐ事ができる。
口を大きく開けてそこに臭いを入れ、舌を通して嗅ぐ事を「フレーメン反応」と言う。

味覚・猫の味覚 味の判断など
猫/味覚

猫の舌は味のわかる部分と、わからない部分にわかれている。舌の真ん中あたりは
全く味はわからないが、付け根にある「有郭乳頭」に「味蕾」という味のわかる器官が
ついている。猫のような乳頭は普通、甘味、辛味、酢っぱ味、苦味の4つの味がわかるが、
猫は甘味が少しわかる程度の味オンチ。しかし、水の味にはちょっとうるさい。
味を感じる味蕾よりも、水の味を感じる器官の方がずっと多いから。それに対して刺激はにはとても敏感。
その為、コショウや唐辛子のような刺激の強いものはダメ。

尻尾・猫の尻尾の仕組み
猫/尻尾

猫の尻尾はとっても敏感で大切。体のバランスをとる役割をもち、
その時々の感情や精神状態を表現する。

肉球・猫の肉球の働きと役目
猫/肉球

足の裏にある豆のような肉球は、後ろ足の4つの足阯と、大きな掌肉球、前足には足阯の肉球が5つ、
掌部と手根骨に1つずつあって、猫の汗は唯一ここから出る。
この肉球を覆っている厚くてキメの粗い皮膚は1.2mmもの厚さがある。
分厚くて頑丈にできているから凸凹道を駆けても、滑りやすい所にしがみついても
足の裏を傷める事はない。また肉球はクッションみたいなので、音を立てずに獲物に
近づく事ができる。

ヒゲ・猫のヒゲの仕組みや働き
猫/ひげ

一般的にはヒゲと言われ、正式には触毛という。ヒゲは目の上、顎・顎の下・口の周りに
数本ずつ生えている。ヒゲは母猫のお腹の中にいる時から全身の毛よりも先に生えてくる。
生まれた時には太くて硬い立派なヒゲに成長している。
ヒゲの根元は液のいっぱいつまった袋の中に浮いている様な仕組みになっていてここには
神経がいっぱい集まっている。猫が狭いところをくぐり抜けられるのは、首を振って
障害物との距離をヒゲで探り当てているから。
ヒゲの先端を結んでいくと顔の周りに円をかくような形になる。
その為、隙間を通っていく時、どれ位の広さがあるかをこのヒゲで測ることができる。
しかし、ヒゲが障害物に当ったとしても頭が入れば狭いところでもすり抜けられる。
獲物を襲う時、口ヒゲはすべて前方に向かっているが、これは全神経が集中しているから。
獲物に飛びかかった時にヒゲで対象物を感知するため。
もしヒゲを切ってしまったら、猫は非常に困ってしまう。
何か危険が迫ったり、突然獲物がやってきても解らなくなる。
さらに体のバランスがとれなくなり木登りや細い塀の上を歩く能力の妨げにもなってしまう。
ヒゲも老化とともに切れて短くなったり、抜けたりする。

歯・猫の歯の仕組み
猫/歯

乳歯は生後3〜4週間で犬歯から生え始め、切歯、臼歯の順に生え、8週目には生え揃う。
生後3ヶ月からいつの間にか永久歯に生え変わる。猫の歯は上下合わせて30本。
切歯は犬歯の前に小さな切歯が上下6本ずつ生えている。
生後1年位から減り始め、10年たつと抜けてなくなる。犬歯は上下合わせて4本。
根も深く下顎骨にしっかり定着しているが生後5年ほど経つと衰えてくる。
前臼歯は上6本、下4本。後臼歯は上下2本ずつ。

舌・猫の舌の仕組み
猫/舌

猫の舌が紙やすりのようにザラザラしているのは、乳頭と呼ばれる無数の粒がついているから。
舌の真ん中あたりに広がっている乳頭は、後ろ向きに盛り上がっていて、爪の様な形をしている。
この乳頭が猫の生活には欠かせないとても大切な3つの役割を果たしている。
@乳頭は爪のような鉤型をしているので食べ物を落とさずに上手に口の中へ運ぶ事ができる。
A肉を骨からキレイにそぎ落とせる。Bクシのように体を舐めて抜け毛やゴミを掃除するのに役立つ。
乳頭は後ろ向きに生えているので、抜けた毛が絡み付いて毛を呑み込まないように、
毛だけ上手くはずれる仕組みになっている。

耳・猫の耳の仕組み
猫/耳

猫は高いところから落ちても、上手にバランスをとって地上に無事に降り立つ事ができる。
それは耳の中に液体の入った小さな半円状の管を備えた三半規管あって、
それが発達している為、巧みに体の平衡感覚がつかめる。

鼻・猫の鼻の仕組み
猫/鼻

鼻の頭が湿っているのは、鼻の皮膚には汗腺や皮脂腺がないから、鼻の皮膚を外界からガードする
鼻粘膜からの分泌物のため。鼻の肉球と同じ様に敏感。食べ物の臭いを嗅ぎ分けるだけでなく
感触や温度まで判断が出来る。鼻の頭をよく見ると細かい模様が入っているがこれは1匹ずつ
皆違う模様になっている。人間で言えば指紋のようなもの

皮膚・猫の皮膚の仕組み
猫/皮膚

鼻や肉球などの毛の無い部分の皮膚は、毛の生えている皮膚の75倍も厚い表皮で守られている。
とても分厚いうえに非常に敏感で器用。少し触っただけで柔らかさや厚さを確認できるし、
食べ物を掌ですくって上手に口に運ぶ事もできる。ボクシンググローブの様に弾力性もあるので
獲物をポカッとノックアウトして押さえつけるのも便利に役立つ。

感覚毛・猫の感覚毛の仕組み
猫/感覚毛

ヒゲ・まつ毛・前足の後ろ側にも生えている毛根骨の毛は、いずれも敏感で獲物を捕らえる時に
前足を使う猫(肉食動物)の大切な武器の1つ。

被毛・猫の被毛の仕組み
猫/毛

毛は「毛のう」という小さな凹みから生え、毛の密度は体の部分によって違う。
お腹のあたりは1uあたり200本位で、背中はこの半分位。毛のうは保護毛(1次毛)と
2次毛の2種類あって、保護毛は1つの毛のうから1本ずつ生えている。これより柔らかい2次毛は、
同じ毛のうから数本まとまって生えている毛の事。
普通の体毛は房になって生えているが、お腹の辺りは保護毛1本につき、2次毛25本位が
1組になっている。背中はこの半分位の割合で生えている。毛の長さや量は猫の種類によっても異なり、
中には保護毛が生えていない猫もいる。被毛は1週間に2mm伸びるが、どの毛のうにも成長期が
あってそれを過ぎると毛の伸びも段々と遅くなってやがては成長が止まる。
この時期に成長しきった毛はそのまま抜けないが、根元はすでに組織から分離している。
活動期がくると古い毛の下に新しい毛が生えてきて、古い毛を押し出して毛が抜け変わる。


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